2012年のOrt-d.dはこんな感じ

シアターカンパニーOrt-d.dの2012年を綴る、演出家倉迫の活動記録

2013/01/01 Tue [Edit]

このブログはOrt-d.d演出家で放送作家で大学講師の倉迫康史の個人ブログです。
倉迫のツイッターはこちら。 http://twitter.com/kjkurasako
Ort-d.dの公式サイトはこちらです。 http://www16.plala.or.jp/ort/
Ort-d.dまたは倉迫へ連絡を取りたい方は ortdd@yahoo.co.jp へ。

○2012年の演出予定○

2月3月 洗足ミュージカルアトリエ公演『Into The Woods -全幕-』
5月 子どもに見せたい舞台『ドリトル先生と動物たち』@横浜桐蔭学園
6月 子どもに見せたい舞台『ドリトル先生と動物たち』@日暮里サニーホール
7月 洗足シアトリカルリーディング『DOLL』
7月 Ort-d.d 7th tour『夜と耳』(原作『夜長姫と耳男』)
8月 子どもに見せたい舞台vol.6『ドリトル先生と動物たち』
9月 宮崎オペラ協会『赤毛のアン』←主催者都合により延期
10月 洗足邦楽ミュージカル再演『恋娘近松合戦!』
11月 Ort-d.d 7th tour『夜と耳』再演
12月 Ort-d.d千石図書館公演

○2012年度講師仕事○
洗足学園音楽大学ミュージカルコース非常勤講師
桜美林大学総合文化学群非常勤講師
豊島区文化ボランティア育成「心に響くドラマリーディング講座」講師

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場所は変わっても

2012/05/04 Fri [Edit]

正式オープンする前の試験運用の段階からあの場所にいたし、
設備のない単なる体育館だった時に無理やり上演を始めたし、
子ども達に向けた芝居を始めて気づけば5年も続けられたしと、
とにかく僕はあの場所には尋常じゃない思い入れを持ってるわけです。
にしすがも創造舎の体育館には。

今では蜷川さんがロングランをしたり、F/Tのメイン会場になったり、
演劇の世界でもよく知られた立派な劇場になったけれど、
やっぱり僕にとってはあそこは地元の人々が集まる体育館なんですね。
用途は変わっても長く人々に愛される場所としてあそこを活かしたい、
そんな思いを胸に毎年夏に上演を続けてきたんですが、
今年から上演会場が変わることとなりました。
理由は主にハード(設備)面の事情からです。

豊島区立舞台芸術交流センターの「あうるすぽっと」という公共劇場での
上演となります。正直、まだちょっとぴんときていません。
これからじっくりと仲良くなっていきたいと考えています。
Ort-d.dのOrtはドイツ語の「場所」という言葉から来ています。
「場所を愛する」ことを創作の動機にしようと思って、その名前に決めました。
あうるすぽっとという場所に僕らも観客の皆さんも愛着を持てるような上演を
行えるようにがんばっていきますので、応援してください。
まだ詳細な日時や予約方法は発表されてませんが、お盆時期ですから、
今のうちからスケジュールを考慮しておいていただけると嬉しいです。

子どもに見せたい舞台、6年目の夏です。よろしくお願いします。

+++++

子どもに見せたい舞台vol.6
『ドリトル先生と動物たち』

日程:2012年8月10日(金)〜16日(木)

会場:あうるすぽっと(豊島区立舞台芸術交流センター)

原作:ヒュー・ロフティング「ドリトル先生航海記」
台本・演出:倉迫康史

キャスト
村上哲也 平 佐喜子 渡辺麻依 金子由菜(以上、Ort-d.d)
井上貴子(双数姉妹)小林至(双数姉妹) 佐藤円 谷口直子(Divadlo501)
三橋麻子 三村 聡 八代進一(花組芝居)

2012年7月初旬、チケット発売開始


ドリトル再々演!

2012/04/17 Tue [Edit]

2009年の夏、にしすがも創造舎で
「子どもに見せたい舞台vol.3」として上演した、
『ドリトル先生と動物たち』が再々演されることになりました!
一昨年の川崎市アートセンターでの再演から1年半、
さらに練り直した作品をお届けします。

まずは5月22日(火)に横浜桐蔭学園の鵜川メモリアルホールという
キャパ1000人を超える大ホールで上演を行いますが、
こちらは一般の人は入場できないクローズド公演になります。
学園の幼稚園生と小学校低学年の子どもたちに向けて上演します。
昨日、会場の下見に行ってきましたが、すごいマンモス学園。
ホールも立派でびっくり。
キャラメルボックスとかSETも独自で招聘しているすごい学校です。

続いては6月10日(日)に、荒川区の日暮里サニーホールで上演します。
主催は公益財団法人の荒川区芸術文化振興財団
本日4月17日からチケット販売開始です!
財団のホームページからも購入できるみたいです。

詳細は以下です。一日2回のみの公演なので、ぜひお早めにご予約ください。
荒川区でも0歳から入場可能です!

+++++

子どもに見せたい舞台 in あらかわ
『ドリトル先生と動物たち』

【原作】
ヒュー・ロフティング
「ドリトル先生航海記」
【翻訳】
井伏鱒二
【台本・演出】
倉迫康史

【キャスト】
村上哲也
平 佐喜子
渡辺麻依
金子由菜
井上貴子(双数姉妹)
小林至(双数姉妹)
佐藤円
谷口直子(Divadlo501)
三橋麻子
三村聡
八代進一(花組芝居)

【公演日時】
2012年6月10日(日)
12時開演(11時30分開場)
17時開演(16時30分開場)

※受付開始/当日券の発売は開演の1時間前です。

【料金】日時指定/全席自由
■大人:1,500円
■子ども:1,000円(中学生以下)
■3歳未満:無料 ※保護者のお膝の上の場合。お席が必要な場合は有料。0歳から入場可能。

【チケット取り扱い】
■町屋文化センター:03-3802-7111
■日暮里サニーホール:03-3807-3211
■ラボンヌ・オカモト:03-3801-4725

【会場】
日暮里サニーホール
(東京都荒川区東日暮里5-50-5 ホテルラングウッド4階)
TEL:03-3807-3211

※JR・京成 日暮里駅前より徒歩2分。

【協力】
シアターカンパニーOrt-d.d、にしすがも創造舎
【企画・制作】
NPO法人アートネットワーク・ジャパン
【製作】
としま文化創造プロジェクト実行委員会
【主催】
(公財)荒川区芸術文化振興財団
【共催】
荒川区

『Into The Woods』を終えて、そして

2012/03/11 Sun [Edit]

洗足学園音楽大学ミュージカルコースによる
『Into The Woods』全幕上演無事に終わりました。
ミュージカルコース初の公開ゲネ含む計6回公演、
そして初のキャパ200名の小劇場ビッグマウスを使っての
本格的ミュージカルの上演と、様々な挑戦のあった公演ですが、
やはり何よりもこの時期にこの作品を全幕上演したということが、
僕にとって最大のチャレンジでした。

終演後、多くの観客の方が指摘してくれましたが、
2幕はまさに現代の日本の状況そのものでした。
『Into The Woods』が初演されたのは1987年、
9.11も3.11とも関係なく書かれた作品ですが、
時代があまりにもシンクロしてしまっていました。

打ち上げのときにカミングアウトしましたが、
昨年、全幕上演をすることが決まったときは本当に憂鬱でした。
3.11以後、僕は深い混乱と疲弊の中にいたからです。
それでも創作者の意地として、状況に負けまいと戦ってきましたし、
成果を上げる事もできたと信じていますが、
混乱と疲弊は増すばかりでした。
(実を言えば今もまだその只中にいます)

そんな中、学生達を率いて創作しなければならない『Into The Woods』全幕。
そして昨年度以降、洗足のミュージカル公演は大学の外に発信、
完成度の高さを出していくことも目指している。
結果的に今の日本の状況を描いてしまったこの作品を、
観客の方々に強いリアリティを持って届ける事ができるのか、
さらには座組のモチベーションを今の自分が鼓舞していく事ができるのか、
憂鬱な気持ちのまま、オーディションの日を迎えました。

しかし不思議なもので、オーディションを終え、
どうやったら戦える座組になるかのキャスティングを悩みに悩んでいるうちに、
不思議と霧が晴れ、闘志のようなものが戻ってきました。
今、自分の抱えている混乱、疲弊、それらの「苦さ」を彼らに正直に伝え、受け渡そう、
それがリアリティになり、モチベーションになると思えてきたからです。

その結果は、観に来てくれた方々、出演者・楽団・スタッフの方々には
伝わっているのではないかと思います。
そして僕自身、公演を終えた今は「この作品に取り組めて良かった」と思えています。

僕らの『Into The Woods』ははっきりとビター・エンドでした。
いえ、エンドではありませんでしたね。
ビター・コンティニュー、苦さは続く、けれどかすかな光を求め続ける。願わくば…。


あの日から一年が過ぎた。
黙祷はしたが、追悼というような感情は湧かなかった。
湧いてきたのは、やはり苦さ。まだ何も終わっちゃいないという苦さ。
一区切りつけちゃいけない。状況は後退すらしているように感じるが、
この苦さを噛み締めながら、自分のできる戦いを続けていこうと思う。
そのために来年度から自身の活動のあり方を少しずつ変えていく。
ビター・コンティニューな日々を生きる。

『銀河鉄道の夜』の充実

2012/01/26 Thu [Edit]

Ort-d.d『銀河鉄道の夜』の小学校公演無事終わりました。
劇団員が劇団ブログや個人ブログで書いているように、
とても楽しく、また気づきの多い公演となりました。
どこにもデータが残ってないので、ここに残しておきます。

Ort-d.d富士見丘小学校公演『銀河鉄道の夜』

原作:宮沢賢治
台本・演出:倉迫康史
出演:村上哲也 平 佐喜子 渡辺麻依 金子由菜 名倉歩美
   綾田將一 小林至(双数姉妹)
打楽器演奏:古川玄一郎
照明:伊藤馨
衣装協力:竹内陽子
当日補佐:飯塚ななこ

日時:2012年1月23日(月) 15時開場 15時30分開演
会場:杉並区立富士見丘小学校体育館

上演時間は50分。
これまでの『銀河鉄道の夜』から台本を大幅に書き直し、
ほぼ新作といえるものになりました。
書き直しにあたっては出演者たちとディスカッションを重ね、
彼らが僕にとってのドラマトゥルク状態でした。
こんな風に作品を創ったのは初めてで、
再演を重ねることで全員の作品理解が深まったからこそと思いました。

今回の公演は学校による招聘公演ではなく、PTAによる招聘という珍しいもの。
PTAの方々が3年間こつこつ貯めたお金で呼んでいただきました。
最初にそれをお聞きして感激して、とても気合が入りました。
当日の客席設営や受付はお母さんたちががんばるがんばる、
地域の保護者が学校に深く関わっているのはさすが杉並区と思いましたね。

観劇は希望者を募るという形で行われ、
小学生130名ぐらい、幼児10名ぐらい大人60名ぐらいの
およそ200名の方に観ていただきました。
開演前の30分はミニワークショップをして、
汽車の近づく音や「星めぐりの歌」で子どもたちは作品参加。
さすがワークショップ慣れしている学校の子どもたち、
短い練習で本番はばっちり決めてくれました。すごいなあ。

とにかくこの子達は観劇リテラシーが高い。
それはおとなしく観ているということではなく、
集中して観ていながら、笑うときはゲラゲラ笑い、
舞台に突っ込みを入れたり、声をかけたりして楽しんでいる。
特に小林至さんは大人気でした(笑)。
夏の「子どもに見せたい舞台」シリーズでは当たり前の風景だけど、
初めての小学校でもそうだったってことは、
子どもたちっていうのはそもそも観劇リテラシーが高いってことで、
観劇リテラシーが高いというのは素直に楽しむ姿勢があるってこと。

装置は体育館にあった跳び箱と平均台を使用。これがはまった!
俳優は跳び箱から跳び箱を移動したり、平均台に飛び乗ったり、
上に乗って横向きで移動したりと大変でしたが、二日で慣れてみせ、
本番では誰も足を踏み外しも落下もせず、自分とこの劇団員ながら感心しました。
体育館は冬のテント公演のようにすごく寒かったけど、
俳優の吐く息の白ささえいとおしく思える公演でした。

今回の公演が実現したのは出演者の綾田君のお手柄。
彼ははこの学校でファシリテーターとしてワークショップを何度もやっていて、
いつかこの子達に自分の俳優としての姿を見せたいと思っていたそうです。
ミニワークショップも彼がリードしてくれたんですが、
彼は以前のワークショップのときに子どもたちと
「発表や公演を観るときは応援する気持ちで観る」ということを約束したそうです。
そして「今回もそういう気持ちで観て、皆で良い場・良い時間にしていきましょう」と。
それを聞いたときに、僕ははっとした。演者と観客で「場」を作っていくこと。
それは観客に「応援しながら観てほしい」と言える潔さから始まる。
僕は「応援してほしい」と観客に言うことはなんだか不純な、媚を売る行為なのではと、
自主規制してきたがそれは間違いだったとその瞬間、気づきました。

照明の伊藤さんはもう何年もこの学校の6年生の卒業公演の照明を担当してたりで、
会場の使い方について効果的なアドバイスをしてくれ、とても助かりました。
そして古川さんの演奏には何度も鳥肌が立ちました。
いや、もう、俳優の呼吸を読む読む。前に出過ぎない、
でも効果的に入ってくる音の数々。
「俳優の声の響きに合わせて」とか
「音楽の三原則についてすごい考えさせられました」という言葉が印象的でした。
演奏もするうちの俳優たちにすごく刺激になったと思います。
二人とも「また何か一緒にやりましょう」と言ってくれたのが嬉しかったですね。
ええ、ぜひ。

今回の『銀河鉄道の夜』は体育館で跳び箱と平均台があれば上演できます。
いえ、それらが無くても上演できます。ぜひまたどこかの小学校で上演したいです。
呼んでください。できれば真冬じゃないほうが助かります(笑)。

次の『銀河鉄道の夜』は2月29日に文京区の図書館にて上演します。
今度の主な観客は幼児(!)。
そして場所の大きさは5分の1になり、上演時間も30分になります。
そうです、また大幅に作り変えるのです。
いったいどれだけのバリエーションができるのか。
いずれ大人向きにも上演したいと考えています。お楽しみに。



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プロフィール

  • Author:クラサココウジ
  • 舞台演出家、放送作家
    1969年生まれ。宮崎北高校卒業
    高校時代はハンドボール部に所属。
    早稲田大学政治経済学部政治学科卒業
    ゼミでは近代日本政治思想を学ぶ
    サークルはテレビ放送研究会
    大学卒業後、演劇活動を開始する同時に
    フリーランスの放送作家としても活動開始
    現在は、シアターカンパニーOrt-d.d主宰
    にしすがも創造舎アソシエイト・アーティスト
    洗足学園音楽大学非常勤講師
    桜美林大学非常勤講師

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